【クローラー】 ~増殖続ける機械虫~
こんにちは。さいまじです。
今日も引き続き、デッキ紹介していきたいと思います。
今回ご紹介させていただくのは、早速余談に入りますが、私が初めて組んだコントロールタイプのテーマでもあります。
それはさておき、こちら、
【クローラー】になります。そういえば、アプリのデュエルリンクスにも実装されてましたね。めでたい、めでたい。
では、クローラーの紹介に移りましょう。
クローラーは地属性・昆虫族のリバースモンスターで構成されたテーマです。10期に生み出されたこともあって専用のリンクモンスターもいます。主にレベル2とリンク2が存在し、そのクローラーを束ねる存在としてレベル9の個体がいます。
リバーステーマですので、メインデッキのクローラーたちはリバース効果を持ちます。画像に出ている【クローラー・レセプター】はリバース時にクローラーモンスターをサーチできます。
他にも、【クローラー・スパイン】はモンスターを、【クローラー・アクソン】は魔法・罠を1枚対象にして破壊することができます。クローラーモンスターを手札・墓地から特殊召喚できる【クローラー・グリア】はシンプルで強いですね。
さらにレベル2のクローラーたちは共通効果で、表側表示で存在する状態で相手の効果によって場を離れると、デッキからクローラーを2体、裏側守備表示で特殊召喚できます。この招集効果が非常に強力で、相手に除去をしぶらせるほどです。
この効果の関係上、「効果の発動を無効にして破壊」にも強く、リバース効果が止められたとしても2体デッキから呼べるので、なにがなんでも相手にアド損を強いることができます。
続けて、メインデッキ唯一のレベル9であるクローラーを紹介いたします。
こちら、【機怪神エクスクローラー】。機怪神と書いてデウスと読みます。
デウスを出す方法は主に、レベル2共通効果の特殊召喚効果、もしくはグリアのリバース、後述するリンクモンスターの蘇生効果になります。最悪アドバンスセットという手もあります。
デウスはクローラー随一の制圧効果を持ちます。リバースした自身が存在する限り、相手フィールドで発動するモンスター効果を無効にします。永続効果ですので対処がしにくく、守備力3000というのもあり突破が困難な一体です。
さらに、裏側表示の状態で効果の対象になっても、自身をリバースすることでその効果を無効にして破壊できます。裏側なのに耐性持ちとは……おそろしいですね。もう一つ効果がありますが、クローラーデッキにおいて使うことはないのでここでは触れません。
次はクローラーのリンクモンスターです。現状3体が存在しています。枚数が少ないのでまとめて紹介します。
【エクスクローラー】と呼ばれる、クローラーの上位個体です。リンク素材はクローラーであるなら容易に用意できるでしょう。
まず、これらの共通効果から。エクスクローラーは戦闘で破壊された場合、もしくは相手の効果でフィールド上から場を離れた場合に、墓地からクローラー2体を裏側守備表示で蘇生させることができます。素材にしたクローラーを即座に戻すことができるので、場合によっては自爆特攻も有効に働きます。
エクスクローラーたちは自分のクローラーたちを強化する能力がメインとなっています。右と左にマーカーが向いている【エクスクローラー・シナプシス】【エクスクローラー・ニューロゴス】はリンク先のクローラーに戦闘破壊耐性を付与しつつ、攻守を300アップさせます。
【エクスクローラー・クオリアーク】は上記の2体とは異なり、斜め下にマーカーが向いた、素直なリンクモンスターです。そして、クローラーで戦ううえで重要になる効果を備えています。
クオリアークは自分フィールドのクローラーの数で効果が強化されます。2体以上の時は自分のモンスターの攻守を300アップ、4体以上いる場合はバトルフェイズ中に相手の効果の発動を封じ、6体いる場合はなんと、自分のモンスター全員が直接攻撃可能となります。増殖するクローラーとの相性はばっちりです。
ステータスの低いクローラーですが、リンク体の強化効果を活用することで殴りにいくことができます。
基本戦術としては、リバース効果を使いつつ場に数を用意し、クオリアークを筆頭とするリンク体で強化を施し殴る、というものになります。コントロール色の強いローレベルビート、ってところですね。
続きまして、クローラーを補助する魔法・罠をいくつかご紹介していきます。
まずはこちら、フィールド魔法【星遺物に差す影】。単純ながら強力な効果を複数持ちます。
一つはクローラーの攻守を300アップする効果。リンク体と合わせるとより盤面を強化できますね。
一つは、手札からクローラーを表側もしくは裏側の守備表示で特殊召喚する効果。展開補助も可能となってます。
最後の一つは、自分のリバースモンスターが戦闘で破壊された時に、戦闘を行った相手モンスターを墓地に送る効果です。リバースモンスターであればテーマを問わなかったり、対象を取らず墓地に送る効果であったりと、この除去効果は相当強いですね。こちらも自爆特攻で効果を起動できるので、どんどん活用していきましょう。
次は罠カード。クローラーの生命線となるカードになります。
永続罠【星遺物の傀儡】。どうでもいいですが、ニンギルスの影に隠れるイヴが可愛らしい表情をしています。それはさておき。
二種効果を持っていますが、いずれか1つしか1ターンに使えません。
一つは自分フィールドの裏側守備表示モンスターをリバースさせる効果。もう一つは墓地のクローラーをデッキに戻しながら、自分のモンスターを裏側守備表示に変更する効果です。クローラーの効果を操るうえで重要になるカードなので、うまく利用しましょう。このカードの使い方でクローラーの動きが一気に変わります。
では次の罠を。こちらも強力、なのですが……
通常罠【星遺物の交心】。墓地効果もあり、使いやすさがあります。
まずは墓地効果から。墓地にあるこのカードを除外することで、リンクモンスターのリンク先にクローラーを裏側守備表示で特殊召喚できます。手札・墓地はともかく、デッキからも出せるのは非常に良い効果といえます。
そしてメインの効果ですが、少々分かりにくい効果となってます。
自分フィールドに表側表示でクローラーが存在する状態で相手がモンスターの効果を発動した時に発動でき、このカードが反応したモンスター効果を「相手フィールドの表側表示モンスターを選んで手札に戻す」効果に書き換える、という効果です。
たとえば、自分フィールドにレセプターのみが表側で存在する時に、相手が【青眼の亜白龍】の破壊効果を使ったとしましょう。これに交心を発動し効果を適用すると、亜白龍の効果が「相手モンスターを対象にして破壊する」効果から「相手モンスターを選んで手札に戻す」効果になり、効果処理に入るとレセプターが手札に戻る、という形になります。
上記の例ではさして状況は変わりませんが、このようにして適用されます。一見何をするのか分かりにくい効果ですが、これは「相手に自分のクローラーを場から離れさせる」ことを強要する効果であり、これを利用することでこちらがクローラーを展開できる、ということなんですね。
クローラーの共通効果は「相手の効果で場を離れる」こと、これを自分から誘発させられるようになります。他にも、【終末の騎士】の墓地肥やしや【水晶機巧-ハリファイバー】の特殊召喚効果に合わせて使えば、相手の動きを妨害しながら展開することに繋がります。
効果を知れば強いことが分かるのですが、この1枚、とても悲しい状況にあります。それはですね――
こちらの裁定変更ですね。エクストラデッキのモンスターが場を離れた時に発動する効果は、デッキに戻る(手札に戻る効果)でデッキに戻された場合には発動できなくなるようになりました。
この変更、クローラーのも大打撃を与えました。リンク体――エクスクローラーたちですが、この子たちは場を離れると墓地からクローラーを特殊召喚できます。
戦闘破壊や効果破壊なら発動は可能、なのですが、先ほどの交心との相性は最悪になってしまいました。
交心のメイン効果、「相手フィールドの表側のモンスター1体を選んで手札に戻す」、これ選ぶんですよ。相手が。対象に取らないんですよね。
ここでまた例をあげます。先ほど説明した際の盤面にクオリアークを追加します。交心の効果が適用され、亜白龍の効果処理に入りますが、ここでクオリアークがバウンスされてしまうと……?
はい、上の画像を見たなら分かりますね? クオリアークは手札ではなくエクストラデッキに戻るので、もれなく効果が不発になります。不発どころか発動すらできません。
この裁定変更により、クローラーは以前よりも慎重に展開を行う必要が出てきてしまいました。交心がある場合はリンク体を展開できなくなってしまいましたからね……クローラー使いの一人として、この変更は非常に悲しいですね。
交心が弱いんじゃなくて、裁定変更が悪いです。クローラーだけ特殊裁定お願いします、というのは私のわがままですね。我慢します。
カード紹介(と愚痴)も終わったところで構築紹介です。ROTD新規も一応入れたものとなっています。
ぱっと見でも罠多めですね。私が組むと大体こんなになるんですよね。癖で。
ざっくりと解説していきます。
クローラーモンスターは全種採用。デウスを除き、メインのクローラーは最低2枚はいれてます。デッキから呼ぶことが多いので、数と種類稼ぎですね。
相性のいいモンスターとして【星遺物-『星鎧』】を入れています。モンスターの反転召喚に反応して手札から特殊召喚する効果と、召喚成功時に星遺物カードをサーチできます。確実に傀儡や交心を握るためいれています。また星鎧を出すための【創星改帰】を入れています。
永続罠の【クローラー・パラディオン】はクローラーと同じ属性・種族・レベル2としてモンスター化するカードで、リンク先に特殊召喚すれば、こちらも星遺物カードをサーチできます。サーチにリンク素材にと扱いやすいので、こちらも入れています。
そしてROTDで新規収録された、永続罠【ジャンクスリープ】。相手モンスターの召喚に合わせて自分の裏守備モンスターをリバースさせる効果と、お互いのエンドフェイズ時に自分のモンスターを裏守備に変更するカードです。リバース効果をより活用するため投入しています。
あとは【皆既日食の書】ですね。相手の動きを遅らせたり、まとめてクローラーを裏にしながらリバース効果を一気に誘発させる際に使います。新ルールでリンクを用いないデッキが増えてきたので、メタカードとしても活用できます。
エクストラに関してはエクスクローラーだけでもいいですが、保険として【双穹の騎士アストラム】をいれてもいいですし、展開補助に使える【サブテラーマリスの妖魔】なんかもいいと思います。ランク2エクシーズを入れてみるのもいいかもしれませんね。
今回はこんな感じですね。いかがでしたでしょうか、クローラー。
リバース主体のデッキですので、自分のペースでゆっくり展開することができて、いまでもよく使います。相手の意表をつきながら数を増やし、最後は大軍勢でとどめを刺す。そんな動きが好きな方には、一度でも使っていただきたいです。
新裁定に負けないよう、クローラーを使っていきたいと決意した、今日この頃。
今回は以上です。ここまで読んでいただいた方、心より感謝申し上げます。執筆者、さいまじでした。
ありがとうございました。